1986年、現代自動車は輸出好調により過去最高の実績を達成しましたが、株価は3年間横ばいでした。一方で、証券株や銀行株は「証券市場の流動性が増加した」という曖昧な理由で急騰しました。2003年1月、SKテレコムは粉飾決算事件で株価が急落しましたが、当時の企業実績は最高値を記録していました。これは実績が良いからといって必ずしも株価が上がるわけではないことを示しています。
2002年12月、東洋メジャーの粉飾決算疑惑が浮上しましたが、すでに株価は大幅に下落していました。その後、株価は1年間横ばいを続け、上昇し始めましたが、その理由は実績が良くなったからではなく、「東洋グループの持株会社に転換する」という発表があったためです。
価値分析家は常に「実績が良ければ株価が上がる」という前提を持っていますが、これはすべてのケースに当てはまるわけではありません。株価が実績によって動く場合もあれば、その逆の場合も多いのです。
企業実績は経営陣だけでなく、最前線の営業担当者でも予測が難しいものです。経営陣が目標を提示しても、その目標が達成されるかどうかは確かではなく、アナリストや投資家が正確に予測するのはさらに難しいのです。
2009年第1四半期のサムスン電子の営業利益について、国内外の証券会社の予想は大きく異なりました。国内の証券会社は4000億~5000億ウォンの赤字を予測したのに対し、外国の証券会社は5000億~9000億ウォンの赤字を予測しました。しかし、実際の営業利益は4700億ウォンの黒字として発表され、実績予測の難しさを端的に示しました。
オランダのフィリップスは2008年4月までLGディスプレイ株を着実に売却しましたが、株価の回復を期待して1年間待ち、グローバル経済不況により株価の反発が難しいと判断してから持分を売却しました。これは大企業でさえ競合他社の実績と株価を正確に予測するのが難しいことを示しています。
株式投資家は実績発表に大きな関心を持ちますが、実績が良いからといって必ずしも株価が上がるわけでもなく、実績が悪いからといって必ずしも株価が下がるわけではありません。株価に影響を与える要素は非常に多様です。
実績が株価に与える影響を予測するのは非常に難しいことです。株価は実績だけでなく、様々な要因によって決定されるため、実績だけを基準に投資判断を下すのは危険です。投資家は実績だけでなく、様々な要因を考慮する必要があります。